AI時代を生き残る人材となるために!

こんにちは! 多様化する人材対応の専門家、谷口彰です。

日本で研修のお手伝いをしたBさんから下記のご相談をいただきました。

上司からの指示にどう対応したらよいでしょうか?

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上司から、AI時代における人材教育を考えてください。 

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という指示があったとのこと。 将来を見据えた大きなテーマですね。


Bさんの会社では、今後の中期3年計画で、AI化を進め、事務所内業務(バックオッフィス)の効率化を進める、との方針が出たそうです。


私はBさんに「AI時代になったとしても、必要となる人材は大きく変化することはありません」とお伝えしました。

その理由とは・・・

自動化、AI化とは?

自動化とかAI化と言われますが、それぞれは何かと言うと

自動化とは?


自動化:RPA robotic process automationと言われ、事務所での定例業務を自動化するものです。



例えば、『朝レポートAのこの数字を、レポートBのエクセルに打ち込み、その更新ファイルをメールで宛先田中さん、CC鈴木さんで送り、最後にそのエクセルファイルを部門共通ファイルに、YYYYMMDDの名称をつけてファイルする』という定例作業があれば、これをRPAに覚えさせ、それを毎朝システムが対応します。

 


つまり全く人間と同じ作業をPRAが自動的に毎朝処理してくれます。


定例的(いつも対応が同じ)仕事であれば、業務の自動化の対応が可能です。

AI化とは?



大量のデータを読み込み、自分で学習して、学び続けるシステムです。ですから、データは多いほど精度の高い結果を生みます。



将棋界においては、AIの活躍が伝えられています。過去の対戦データをすべて読み込み、その後どう駒を運べばよいのかを24時間学び続ければ、最強の棋士が誕生する、という事です。



大量データがあり、分析・学習可能であればAIがその対応を代替することになります。



ある企業のお話では、ある書類からのデータ入力を人手に頼って処理していました。
その書類には、0(ゼロ)かo(英語のo) とか、1(数字のいち)か I(英語のi)から判断を人間が行っており、それは自動化が困難であろう、との理解でしたが、実際は文脈の前後からその違いをAIが判断するようになり、最後は高い精度でシステム化が実現した、とお聞きしました。

今後無くなる仕事とは?



自動化とAI化でなくなるだろう、と予想される職業は(大きなカテゴリーとして)



事務員
管理人
銀行などの窓口対応
運転手さん(自動化運転により)
通関士など

 

と言われております。


通関士のように苦労して国家試験に合格しても、いづれ自動化・AI化される、ということはショックですね。専門知識と経験が通関士の業務精度を高めてきましたが、逆にその点がAI化の得意な分野であり、
人間と比較しても、AIの学習能力が高いので、いずれ淘汰される業務として選ばれたのでしょう。


いづれも業務内容が定例化されているので、今後自動化、AI化にかわっていくでしょう。

AIの得意分野と不得意分野とは?



大量データの取り込みとその分析・学習が得意な反面、

 

一つひとつの言葉の理解

情報を集めて考える、総合的な判断 


は不得意です。


なぜならそれらは定例化されてなく、毎回情報が異なるからです。


システムは、そもそも情報を多方から集める作業が苦手です。どこからの情報を集めれば精度の高い情報となるのか? は人間でもかなり足で稼がないと集められない仕事となるでしょう。



逆説的ですが、上司がAIで、その上司の為に、質の高い情報取集を足を使って行う人間部下となる関係性が近いうちに実現するかもしれません・・



つまり、自動化、AI化は、いつも一定なルールで動いている場合は、システムがきちんと対応しますが、そこに例外的なデータがあれば、それは理解できずに処理を飛ばします。

人間だけが発揮できる領域とは「非定例」と「対人間の仕事」です



すでにお分かりだとおみますが、人間だけに出来る仕事は、「非定例」「対人間の仕事」です。


なぜなら人間100人いれば、100通りの考え方があり、毎回対応が異なり、定例化されていないからです。

となると・・

  • コミュニケーション力
  • 洞察力
  • 創造力
  • 管理力 などが必要となります。



特にプロジェクトなどのように、大きな方向性は決まっていても、細かな対応としては、
百戦錬磨の現場の守り神のような方から、施策の困難などを打ち上げられた場合、双方集めて、じっくりと話を聞き、その落としどころを提案し、双方納得(少なくとも反対ではない)の状況をつくる必要があります。



これって(書いてみて改めて感じますが)とてもアナログな対応ですね。



このAI時代に必要とされる資質は、現在でも組織で必要とされている資質です。



現在はこれらの資質が無くても、定例業務があるので、それが隠れ蓑になっていますが、今後は隠れ蓑がシステム化されて無くなった時点で、アウトとなります。

最後に



どんなに事務所・会社が自動化されたとしても、そこには人間が働いているわけですから、Wetな対応はどうしても必要となります。



必要とされる資質としては、上に書きましたが、今までと特に変わった資質ではなく、組織で働く上では必要なものです。



ただ、今までは、定例業務としての隠れ蓑があったため、積極的なコミュニケーションにかかわってこなかった社員にとっては、居心地の悪い環境になることでしょう。



ですからAI時代には、だれとでもきちんとコミュニケーションが取れる社員の育成が大切となります。



ですから、時間をかけても、全員を対象とした研修が今まで以上に必要になります。



個人的なつぶやきですが・・


定例業務が無くなり、すべてが創造的な仕事に置き換わったら、職場の雰囲気は今より良くなるのか? それとも創造的発想に脳のエネルギーを使い果たしクタクタな社員がふえるのか? 



是非ともよくなってもらいたいですね。

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