傾聴3つのレベルと共感的理解

2019年7月15日 Vol.040

ブログでは「傾聴とそのトレーニング」という内容で前回書きました。
傾聴は奥が深く、私もまだ訓練中ですが、傾聴をより深く理解するために、
3つのレベルに分けて説明します。

これはCTI(ここでまなびました)が出版したコーチングバイブルという書籍に詳しくかいてあります。書籍からの引用と私の経験を合わせて、傾聴3つのレベルを説明します。

その3つのレベルを経験すると、相談する人・部下・友人などと共感的理解を得ることができます。

今日のテーマは「傾聴3つのレベル」です。

多様化する人材対応の専門家 谷口彰です。

傾聴はしっかりと相手に向き合い話を聴くこと。です。
人はそれぞれ異なります。その個々の個性をしっかりと理解し、個別の対応をしない限り、画一的は対応では、信頼関係は築けません。

しかし、その傾聴はしっかりとできているのか? 相手に安心感と信頼感をあたえているのか? は自分ではわかりません。

それを理解するために、今日は傾聴3つのレベルをお伝えします。

傾聴3つのレベル

傾聴はいつでもどこでも、人間関係が存在するうえでは、とても大切なことです。

もちろんコーチングでも、会社の部下との関係性においても、さらには家族関係・親子関係でもとても重要になります。

時に家庭で夕食時、話をきいているつもりでも
「話聴いてる? ほんと? じゃあ今の話題って何だった?」と
聴かれたことのあるあなた! 
真剣に下記を読んでくださいね(笑:私のことです・・)

傾聴のレベルは1~3になっています。

 

レベル1:内的傾聴

傾聴を初めて、最初にハマります。気を付けないと、日常的にはこのレベルに居る場合が多いです。

相手と話しており、傾聴をしているつもりでも「自分に焦点が当たっている」レベルです。これは傾聴とは言えません。通常会話レベルです。

なぜこの状態になるか? ですが、相手の話を聞いていて、
「あっ これ○○さんと同じだな~」
「私だったらそんなこと考えないのに何でこんなこと言うの?」
「その考え方に同感。私と同じだね」 などなど

つまり、相手の話を聞いていながら、相手に焦点が当たった居らず、
逆に自分に焦点が当たっています。

相手のはなりを聞いて → 私はこう思う、こう判断する などです。

するとその瞬間、相手の話を聞いていないので、話の流れについていけず
次の質問をする際に、一瞬の間(どんな質問すればいいのか?という躊躇)
が生まれ、会話がとてもぎこちなくなり、相手は「話をきちんと聞いてもらっている感」を得られなくなります。

 

レベル2:集中的傾聴

このレベルは、きちんと相手と向き合い、相手の話をきちんと聴き、理解をしている状況です。やっと「傾聴している」と言えます。

相手に集中できると、次に起こることは、相手に対する興味です。

何がこの発想(考え方、行動)の根っこなのだろうか?
どんな価値観がそういう行動につながるのだろうか?

すると次々と関連質問が湧いてきます。
相手に興味・関心・好奇心をもって接していると、本当に質問が湧いてきます。
この状態になったら、それはレベル2と思います。

この状態が続くと、話し手との間で「共感」と「信頼」が生まれてくるので、
その状態を「共感的理解」と私は呼んでいます。
(カウンセリング的は理解とは少々ちがうかもしれませんが・・)

話し手の内部で、
  ・今何が起きているか?
  ・話し手と一緒の同時体験的な思考となり
  ・クライアントが思っていることが手に取るようにわかる
という状態が生まれる場合があります。
(このような共感的理解が毎回訪れるか?は少々難しいかと思いますが、
 毎回来るように傾聴を訓練することは大切なことです)

レベル3:全方位的傾聴

一言でいうと「場の空気を読む」ことです。

 

今話し手との間ではなにがおきているのか?
信頼に基づく信頼はあるのか?
今の雰囲気は最適化どうか?

相手の声のトーンに元気を感じるか?
今の表情の変化をどう感じるか?
返事が少し遅れたが、そこに躊躇はあるのか?

レベル3は、聴き手の神経が研ぎ澄まされた状況なので、
五感のすべてを使い、話し手が醸し出す空気を読みます。

と書くと少々「精神的・スピリチャル(霊的)」と思われますが、
実はそれに近いと自分では感じています。

自然と勘が働いて、話し手の気持ちがわかり、聴き手からの提案なども自然と生まれてきます。

 

私は、話し手がすべてを話し終わり、ゆっくりしている際、「今は直観が出てきたので、レベル3にいたな」と振り返ります。直観が生まれたかどうか? が私の基準です。

あくまでもレベル3は聴き手の生まれ持ったセンスに大きく影響されますが、
ある程度の傾聴トレーニングを積むと、直観が出てきます。

きっと直観は誰でも持っているものだと思いますが、日常的に使わなくても生きていけるので、研ぎ澄まされていないと思います。ただ意識し続けると、直観が生き返りますので、是非傾聴トレーニングは継続ください。

 

傾聴と聞くと、大変な事をする・・と思る方が居られるかと思いますが
まずは相手を信じて、相手の話を、まずは無条件で肯定的に聴く、という
ことを続ければ、あなたの傾聴スタイルが形成されます。

組織・部門で全員が傾聴力を持っていたら、どんなにストレスの少ない会社・組織になるでしょうか? 皆さんの活躍が本当に楽しみです。

 

今日も最後まで読んで頂きありがとうございます。
良い一日をお過ごしください。

 

 

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